マジェスティSから大幅進化。多くの機能とスポーティーなフォルムを引っ提げてX FORCEリリース!
2014年に初登場したマジェスティS。高速道路を走行できる155ccという排気量と、250ccほど重くなく扱いやすい車体で多くのユーザーに選ばれました。そして2022年をもって生産を終了。後継でリリースされたのがX FORCEです。
後発の車両だけあって、多くのアップデートがなされました。順番に解説していきたいと思います。
X FORCEの特徴
マジェスティSから刷新されて登場したX FORCE。どういったアップデートがなされたかというと
- トラクションコントロールシステム
- フルフェイス収納可能
- YーCONNECT接続可能
- フラットバーハンドル
- VVA搭載エンジン
- USBソケット純正装備
といったあたりでしょうか。順番に解説していきましょう。

TCS(トラクションコントロールシステム)
リアタイヤの空転を検知した場合にエンジンの出力を抑えることでスリップしないようにコントロールするシステム、それがTCSです。
NMAXにも純正装備されている本機能。ABSと同じく、これからのバイクには当たり前のように装備される時代になったのかもしれません。雨の日や悪路での心配を緩和してくれるという意味合いで、非常に優れた機能です。
フルフェイス収納可能
これほんとにどうにかならんかと思っていた部分がようやく解消されました。ヤマハのスクーターをほとんどが、フルフェイスヘルメットがメットインに入らない作りになっていました。
ミッションバイクのセカンドでスクーターに乗っておられる方も多い中、自分の持つヘルメットが収納できないというのは非常にストレス。せめて自社ブランドのZENITHのフルフェイスぐらいなんとかしてくれって話だったのですが、ようやく解消されました。
とはいえ他社のヘルメットに関しては不明な部分も多いので、一度店舗にて試させてもらうのがいいでしょうね。

YーCONNECT接続可能
新型N−MAXでもお馴染みのY−CONNECT。X−FORCEにも実装されました。スマホを連携させることでメータ表示機能の拡張やオイル交換タイミング、バッテリーコンディション等を確認できます。
今後の方向性としては、T−MAXのようにメーター自身の機能を充実させるのが難しい値段設定のものは、もしくはこの車両のようにスマホと連動することで機能拡張するタイプが増えていくのではないでしょうか。

フラットバーハンドル
マジェスティSのアップハンドルからフラットバーハンドルに変更されました。これによりハンドルクランプタイプのアクセサリーがつけやすくなったのがプラスポイントだと思います。
ビジュアルはよりスポーティーになり、モタードバイクのようなハンドルポジションになりました。見た目は好みの出る部分ですが、ビジネスライクなビジュアルからより遊び心のあるストリートモデルになりました。

VVA搭載エンジン
こちらもNMAXと同じです。というか共通の部品も多いことからベースは同じでは無いのかな?と考えています。もちろん違う部品も多いので全く同じではありませんが。
状況に応じてバルブの開閉時間を調整することで、より効率的な吸気効率を可能にしています。アクセルをガバッと開けた時のスピードの伸び方が特徴的です。他にもシグナスグリファスにも搭載されています。

USBソケット純正装備
最近は純正でついているのも不思議ではなくなったUSBソケットが、X FORCEにも装備されています。あれば使う人も多いアクセサリーなので、こういった装備はありがたいですね。

ちょっと残念だったところ
マジェスティSからX FORCEに変わったことで、ちょっと微妙だな〜と感じたところも紹介していきます。
ヘッドライトがLEDではなくハロゲン球
一番最初に感じたポイントです。現在アクシスZを除くほとんどのスクーターがLEDなのに、155ccである本機がハロゲンなのはちょっと微妙ではありますね。
しかし前向きに考えるなら、社外品のLEDヘッドライトに換装しやすいということでしょうか。暗いLEDを装備したことでカスタムできなくなるくらいなら、最初からハロゲンでカスタムの余地が残る方がいいという考え方もできます。

シート高が高い
X FORCEのシート高は815mm。マジェスティSから比べると20mm上がり、さらに足つきは悪くなりました。トリシティ300が795mm、TMAXが800mmであることを考えるならかなり高いです。もちろん幅の問題があるので一概には言えませんが、それを考慮したとしてもです。
ローダウンすることでクリアできる部分ではありますが、+αでコストがかかることは否めません。
ビジネスライクとは言い難い
この部分は残念というより、マジェスティSの後釜としては?という部分ですね。
遊び心があるビジュアルというのは、どうしてもビジネスライクなモデルとは対極となります。昔あったビーウィズ125とカテゴリとしては近いのかな?と思っています。NMAXにあるハイスクリーンのような風防は、形状の問題から装着しづらそうですね。

まとめ
ビジュアルだけでいうなら通勤バイクというよりは遊びバイクといった感じですね。とはいえスクーターなのでボックスをつけたりすれば積載性を上げることだってできるわけです。そのビジュアルが受け入れられるかどうかでしょう。
当然物が悪いということではありません。ただ好きな人にはとことんん刺さるタイプのバイクではないかな?と考えています。今までに軽二輪ではなかったタイプのカテゴリーなので、お客さんの反応が楽しみではありますね。
それでは、最後まで読んでいただきありがとうございました!