ネオレトロの括りからも抜け出して、XSR900は新しい形のバイクを目指す!
2022年2月にヨーロッパで先行リリースされ、遂に日本でも5/25にその情報が解禁された新型XSR900。MTー09やトレーサー9と同じ、クロスプレーンコンセプトに基づき開発された三気筒エンジンを搭載しています。
つまりレトロなのは見た目だけ。ストリートファイターに使用されているエンジンを積んだレトロデザインのバイクが、マイルドな走りを主としているわけはないですよねえ(笑)
今回は09に引き続きモデルチェンジしたXSR900を、実際に現車を見た上で解説していきます!
さらに洗練されたデザイン
旧モデルよりもより近代的に、それでいて古きレースバイクを想起させるXSR900。シートの感じなんて昔のFZRやTRXを思い出させます。いいよいいよ〜。

サイドカバーはRZを思わせてくれるし、ヘッドライトはやっぱり丸目。これでアンダーカウルやビキニカウルがついていたらとは思いますが、それは後付けで対応ですかね。
ただそれだけでは形が「当時っぽいだけ」のバイクになってしまいます。もちろんそんなことはなく、09と同様IMU起因の制御装置は本モデルにも搭載されていますし、こちらも09と同じ骨太なフレームはタフな走りにも耐えうる力強さを感じます。

なのにMTとは全然違う全く別の車種のように感じられるのは、ヤマハがビジュアルのディティールにかなりこだわり抜いた結果なのでしょう。
レトロスタイルのまま“今”を走るバイクに
クラシックバイクと言えばヤマハはSR400が初めに出てきますかね。バイクを取り巻く変わり続ける規制に、根幹の部分をほとんど変えることなくアップデートし続けたバイクです。本当に素晴らしいし、後年まで語り注がれるバイクだと思います。
ですがXSRシリーズはそれとは違い、視覚に訴えかけてくる情報とは裏腹に、ライダーにとって有益な機能や性能を惜しげもなく詰め込んでリリースされています(ETCの電源やインジケーターさえ初めから内蔵されてるんです)。
“今”の最高の技術を持って、当時のスピリッツを継承するクラシックバイクを製造する、という感じでしょうか。

スポーツバイク顔負けの豪華な機能
ブレンボ製のラジアルマスターシリンダーや伸圧減衰調整付きのフロントサスペンション、クイックシフターや上記でも触れたIMUに基づく車体コントロールシステムも搭載されています。
こういったところは単なるレトロスタイルの車両とは違います。まあ基準とするバイクがMTー09なのですからこの豪華装備も必然とは言えますが。あえて外す必要もありませんからね。

個人的萌えポイント
車種専用ロゴプレート
メーター付近に位置するXSRのロゴプレートが特別感が出ていて◎。
特徴的なシート
カウルやヘッドライトなども特徴的ですが、シートも外すことはできません。特徴的な形状がこのバイクのアイデンティティーの一つになっています。

このエンジンでしか味わえないエキゾーストサウンド
後写真では伝わらないのですがエキゾーストサウンド。めちゃめちゃ気分が上がる音です。これは09でも同様ですが、ぜひ現車を確認して聴いてほしいです!

丸目LEDヘッドライト
クラシックな見た目の丸目ヘッドライトでありながら、しっかり光量のあるLEDを採用しています。ちゃんと明るく、ビジュアルも言うことなし!

情報量多めなフルカラーTFTメーター
クラシックバイクには似つかわしくない最先端スペックのメーターを搭載。パソコンの液晶ディスプレイに使用されることが多く、TFT液晶を使用しています。ETCのインジケーターやオプションのグリップヒーターのコントロールも内蔵されています。

いかんせん生産台数が少なすぎるっ!
できるだけ多くのライダーに乗ってもらいたいXSR900なんですが、残念ながら生産台数が追いついておらず、うちの店舗の場合は入荷分が即日完売という事態になってしまいました。
今後二次予約があるかどうかはわかりませんが、もし購入される場合はお近くの取扱店のSNSやホームページを注視しておいてください。
もし可能であれば、二次予約があったら購入する前提で店舗にて予約するのがいいかもしれません。二次出荷分があるかどうかわからないので断る店もあるかもしれませんが、無いなら仕方ないけど入ったら連絡してほしいと伝えるだけでもいいと思います。
ただその際他店舗で購入できた時は、その旨を予約していたお店に伝えるのを忘れずに。
まとめ
ビジュアルがツボにハマった方には絶対に手に入れてほしい一台です!そもそも新型の09がかなりの良インプレッションだっただけに、どのようなビジュアルで仕上げてくるかがカギでした。
あくまで僕の個人批評としてはですが、この内容なら文句ないですね。即日予約でいっぱいになったということは、そう思った方も多くおられたのではないでしょうか?
現行車種が少ないのが難点のヤマハのバイクですが、作り上げたバイクのクオリティは高いものが多いので、今後も期待したいですね!
それでは、最後まで読んでいただきありがとうございました!