バイク選び

125と155の兄貴分!トリシティ300について解説!

でっかくなってさらにダイナミック&パワフルになったトリシティ!

以前解説したトリシティ125&155。今回はその兄貴分にあたるトリシティ300について解説していきます。排気量が上がったことでどんな部分がパワーアップして、逆にどんなデメリットがあるのかを解説していきたいと思います!

LMWはバイクの新しい形!?トリシティ125・155について解説!前にタイヤが二つ!?パッと見ただけではどんな良さがあるのか全然伝わらないトリシティ。「倒れないバイク?」と思いがちですが、手を離したらこけます(笑)じゃあどんな良さがあるんでしょうか?おもしろ有能バイク、トリシティのいいところを教えちゃいます!...

トリシティ300のいいところ

排気量とサイズが大きくなったことで、アップデートされた部分が多々あります。どう言うところがウリなのかを解説していきましょう。

タイヤのサイズがアップしてグリップもUP!

フロントタイヤのサイズが90/80−14から120/70−14に、リアは130/70ー13から140/70ー14にサイズアップしました。フロントタイヤのサイズは500ccだった頃のTーMAXと同サイズ。これは頼もしいです。ハンドルが格段に重いということもありませんし、地面に対して安心できる設置感があります。

さらに個々のタイヤが太くなったことで悪路や濡れた路面でのパフォーマンスもUP。加えてトラクションコントロールも搭載されました。125、155の時以上に安定感は向上しています。雨の日や山道の走行でもポテンシャルを発揮してくれることでしょう。

悪路でもスリップしにくいのがフロント二輪の良さ

車体重量&排気量UPで、高速走行での安定感が向上

トリシティ155の重量が165kgだったのに対して、300は237kg。最大トルクも倍以上になっているので、高速道路での走行が非常に安定しています。155だとやはりふらつきや加速力不足などがあったのですが、そこが見事に解消されています。

重心がしっかりとしているので横風に強く、大きな車体やスクリーンはロングツーリング時にもライダー自身も風から保護してくれます。距離が伸びれば伸びるほどこの違いを実感することになるでしょう。

突然の横風にも強い安定感を持つ

メットインスペースが格段にサイズアップ

トリシティ300のメットインスペースは45L。155が23.5Lだったのでおよそ倍近くの容量です。今まで入らなかったヘルメットも入れることが可能ですし、ツーリング用を荷物も丸々積載することだって可能です。内部のLED照明は継承しており、暗いところでも中が見やすくなっています。

メットインサイズがネックでリアボックスを取り付ける方が非常に多かったのですが、この容量なら無くても困らない方が多いでしょう。もちろん取り付けることでさらに積載量が増し、連泊用の荷物でも悠々積み込めます。

これだけスペースがあれば自由度も格段に上がる

待望のスタンディングアシスト実装!

トリシティ125と155では装備されなかったスタンディングアシストが300で遂に実装されることとなりました。

スタンディングアシストとは、車体の傾きを制限して自立をサポートしてくれる機能です。信号待ちや後部に人を乗せる時などに便利です。前のタイヤ部分が傾かなくすることで自立を支援する機能なので、片輪が浮くほど傾けると倒れます。あくまでアシストです。

それでも信号待ちで真っ直ぐな状態で作動させれば、両足をステップボードに置いても倒れないぐらいの安定感はあります。アクセルを開ければ自動的に解除されるので、発進時の解除忘れもありません。

スタンドなしで自立させることも一応可能だ

ブレーキ UBS&ABS

前回のNMAXとグリファスの項で取り上げたUBS(ユニファイドブレーキシステム)とABS(アンチブレーキロックシステム)を両方備えています。これによりさらに安全かつ確実なブレーキングができるようになりました。

ただでさえ前輪がロックした時の転倒防止に役立つABSと前後ブレーキをバランス良くかけられるUBS。フロント二輪のトリシティに備わればますます安全です。ちなみに125には非ABSモデル以外、155には標準で備わっています。

その他

NMAXやXMAXと同様のスマートキーシステム、パーキングブレーキやシガーソケットを標準装備、ヘッドライト・テールライトが共にLED等、豪華な仕様となっています。

乗り手にとって便利な機能を兼ね備えている

で、実際に乗ってみた

偶然にも僕が自分のバイクで事故を起こし、修理完了までの間通勤にこの店の代車であるトリシティ300を使っていました。一度だけでは無く数日間使った上での感想です。

足つき

まずはこちらをご覧ください。

僕の身長は172cm。155ならべったりですが、300だとそうはいきません。シート幅が大きいこともあり、足つきは決して良好とは言えません。

しかし前のタイヤが2本あるために、真っ直ぐを維持すればさほど重さを感じることが無く、スタンディングアシストの存在でつま先でもつけば乗れます。もちろん慣れが必要なのはどのバイクでも同じですが。僕は言うほど気にはなりませんでした。

ブレーキ

先ほどメリットの面でご紹介したブレーキですが、車体重量が重いためか少し止まりきるまでに時間がかかるように感じました。

普段09に乗っているせいでガツンとくるブレーキを好むようになったと言うのもありますが、効きが少し緩慢に感じました。わかっていればどうと言うことはないのですが、個人的にはもう少しタイトなブレーキでもOKでした。

フロントは一輪に一つのブレーキ

コーナーリング

ヒラヒラ曲がると言う感じではないですが、安定感は125/155よりも格段にUP。多少速度域が高くても問題なく感じました。

前二輪タイプは通常の二輪と比べて、カーブで車体を傾けていく時に多少抵抗があります。それはタイヤやフォークが車体の傾きをサポートしてくれている為です。それが300になって足回りがしっかりした分強くなっています。二輪の感覚で曲げると違和感が半端ではないです。

ただ慣れてしまえばここまで安心して曲がれるスクーターもないです。僕の所有物ではないですが、休みごとにワインディングを探して走りに行きたくなりますね。

バイクを曲げる楽しさを感じることができるのがトリシティだ

走行性能

300になったことで車体は重くなりましたが、排気量が高いので加速力に不満は全くありません。高速道路も155のように「一応」乗れると言うものではなく、車に気圧されることなく走れます。

サイズが大きくなったことで防風性能も高くなり、本当に乗っていて負担が少ないです。感覚としてはリッタークラスのツアラーのような感じかもしれません。

大きくなったスクリーンと外装がライダーを風から保護してくれる

積載性能

流石45Lのメットインは便利です。便利すぎる。通勤に使用している30Lのリュックサックが丸々収納できるのは本当に素晴らしい。これがスクーターのアドバンテージだな〜とヒシヒシ感じましたね。155も乗っていましたがメットインが小さいのが難点だと感じていたので、本当に使い勝手がいいです。

駐車スペース

実際にトリシティ300の購入を考えている人はこの問題に直面することになるでしょう。

とにかくデカいです。僕が普段乗っているMTー09を停めているスペースには置けません。仕方なく家の前に停めています。坂道ですが、パーキングブレーキがあるのでそこは問題なく停められています。

重さを感じる時

やはり押し引きをする時に一番感じます。サイドスタンド状態から真っ直ぐする時などにも影響するでしょう。立ちゴケをしてしまうとかなりの重量を起こさなくてはいけません。

乗っている間は重さを感じることはありません。停車時もスタンディングアシストをうまく使えば苦労することはないでしょう。

まとめ

トリシティ300のいいところ
  1. タイヤサイズがアップしグリップ性能向上!
  2. 排気量&車体重量UPで走行時の安定感と加速力パワーアップ!
  3. メットインスペースが155のおよそ倍!
  4. スタンディングアシスト実装で停車時の負担低減!
  5. UBS&ABSでブレーキング◎!
  6. スマートキー・パーキングブレーキ・シガーソケット標準装備!

実際に乗った感想としては、便利でありながら走行の楽しさが味わえるいいバイクだと感じました。反面重さや足つき等の問題で、乗りたいけれど諦めなければならない方がいるだろうとも思います。バイクに慣れた方向けの車両です。

ただ慣れてしまえば、通勤も高速ツーリングもワインディングもこれ一台で行けるのは強み。面白さを感じられるようになったら走行距離がバンバン伸びそう。実際うちの店のユーザーの方はほとんどが距離ガバで、年間20,000km走っている方もいます。それだけ楽しいんだろうな〜。個人的にはトリシティ155で慣れてからのステップアップがおすすめです。

それでは、最後まで読んでいただきありがとうございました!